[Vol.14] 東松島SDGsと森の学校〜「ふるさと」の記憶を繋ぐ地域教育

イベント詳細

 「関係人口」という言葉をご存知でしょうか? 総務省によれば、「『関係人口』とは、移住した『定住人口』でもなく、観光に来た『交流人口』でもない、地域と多様に関わる人々」(*1)を指します。人口減少や高齢化による地域づくりの担い手不足という課題に直面する日本の地方部では、こうした地域外の人材が地域づくりの担い手となることが期待されています。地域と多様に関わりを持つ事で、新たな「ふるさと」の発見をしてみませんか?

 

 東日本大震災以前から人口流出と担い手不足の課題が顕在化していた東北地方沿岸地域では、復興や地方創生を目指すにあたって、地域内外からの担い手の育成・受入が特に重要な地域課題となっています。今回のFw:東北 Fan Meeting Vol.14は、宮城県東松島市を舞台に「地域づくり」の根幹を為す「ふるさと」がテーマです。宮城県のほぼ中央、石巻市と松島町に隣接する東松島市には、奥松島に代表される調和の取れた自然景観や航空自衛隊松島基地の航空祭など、震災前には年間約110万人の観光客が訪れていました。しかし、2011年の震災により約1,100人(市内全人口の約3%)の命が失われ、家屋被害も11,000棟(全世帯の約73%)を超すなど、甚大な被害を受けました。発災から8年が経過し、2018年度「SDGs未来都市」への選定、防災集団移転による新たなまち開きや航空祭の復活など、明るい話題も増えてきた一方で、不登校児童・生徒の増加や自尊心の低下といった問題は依然として残り、「『心』の復興」の重要度は増しています。

 

 こうした中、東松島市立宮野森小学校は、「ふるさとを愛し、夢に向かって頑張る児童の育成」という教育目標を掲げ、国内でも稀有な国産材による木造校舎の公立小学校として、2017年1月、野蒜地区の高台に移転しました。震災の年に入学し仮設校舎で約6年を過ごしてきた6年生が最後に新しい校舎で過ごせるようにとの思いが実現しました。(*2)森の自然や四季を身近に感じながら学ぶことのできる宮野森小学校は、木造校舎の素晴らしさもさることながら、先生方が特に力を入れているのは、「ふるさと」への愛着や誇りを育む「総合的な学習の時間」(総合学習)(*3)です。地域をフィールドとして自ら調査テーマを設定し、実際に地域で生活する人々の話を伺い、その魅力を再発見し、ポスター発表まで行うことで、児童達には確かな変化や成長が生まれています。こうした教育は、児童達がやがて直面する「『ふるさと』に残るべきか、出るべきか」という現実的な選択に、どういう影響をもたらすのでしょうか。

 

 首都圏の参加者の皆様の中には、復興支援活動を通じ、東北を「第二のふるさと」のように感じておられる方も少なくないかもしれません。今回のFw:東北 Fan Meeting Vol.14は、地域の人材育成の現場から、東松島市商工観光課・石垣主任、宮野森小学校・成田主幹教諭のお二人をお招きし、地域外の「関係人口」である皆様と共に、それぞれの「ふるさと」を省みながら、「地域づくりの担い手」の将来展望を考えていきます。

 

*1 総務省:「『関係人口』ポータルサイト」(http://www.soumu.go.jp/kankeijinkou/discription.html)

*2 開校は2016年4月、被災した野蒜小学校と児童数が減少していた宮戸小学校の統合によって生まれた。6年生に3学期だけでも本当の校舎で学ばせてあげたいという学校関係者や地域の方々の思いを受け、仮設校舎から本設への早期移転を実現した。

*3 文部科学省:「総合的な学習の時間」(http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/sougou/main14_a2.htm)


開催日時/場所

【日時】2019年10月17日(木)19:00~21:00(18:30開場)

【場所】アーツ千代田 3331 

(東京都千代田区外神田6丁目11-14 )

【参加費】無料

 

[こんな方におすすめ!]

・東北の「SDGs未来都市」の取組事例に関心のある方

・人口減少・高齢化社会における「関係人口」に関心のある方

・「ふるさと」への誇りを育む地域教育のあり方を考えてみたい方

・震災後の「心」の復興に対する教育現場の取組に関心のある方

・東北との新しいかかわり方に関心のある方

・その他、本イベントに関心のある方  など


タイムテーブル / 登壇者

※写真はイメージです

■ 登壇者(※登壇順・敬称略)

石垣 亨(東松島市産業部商工観光課 主任)

1999年に旧鳴瀬町役場(現東松島市役所)入庁。建設、農林水産、防災、福祉、財政、行政改革を担当し、2011年の東日本大震災以降、復興政策を6年間担当。復興業務では、主に、各種ボランティア活動調整、復興まちづくり計画策定、防災集団移転促進事業、(一社)東松島みらいとし機構設立、環境未来都市構想策定、地域新電力事業、スマート防災エコタウン、被災元地活用業務に従事し、官民連携による復興事業の推進と協働による地域課題解決に取り組む。2017年より現在まで商工観光課在籍。仙台・松島観光復興拠点都市圏DMO等の関係機関と官民連携による観光地域づくりに取り組む。2017年から、地域の仲間たちと「H×Imagine(ひまじん)」というグループを立ち上げ、月1回のクリーン活動、サンドアートプロジェクトをはじめ、地域の若者たちの活動サポートを行っている。趣味はビーチテニス。

 

成田 智哉(東松島市立宮野森小学校 主幹教諭)

青森県生まれ。宮城教育大学教職大学院修了。矢本町(現在の東松島市立)立大曲小学校を初任校に、宮城教育大学附属小学校など4校で勤務、宮城教育大学非常勤講師併任を経て、現任校の東松島市立宮野森小学校の勤務3年目。日本生物教育学会所属。

教職について24年目。宮城教育大学名誉教授田幡憲一氏らの指導の下、小学校理科の生物分野の研究、特に幼虫の体を児童に目的意識をもって観察させる授業プログラムの開発やバタフライガーデンづくり等を行ってきた。宮野森小学校では、ふるさと教育(総合的な学習の時間)の研究の推進に当たっている。令和2年版,東京書籍株式会社理科教科書「新しい理科」編集協力者。

 

■ プログラム(予定)

19:00-19:05 開会メッセージ/趣旨説明

19:05-19:25 インプットトーク①(東松島市産業部商工観光課 石垣 亨 主任)

  「東松島市の震災復興とSDGs未来都市の取組」(仮)

19:25-19:45 インプットトーク②(東松島市立宮野森小学校 成田 智哉 主幹教諭)

  「宮野森小学校の『ふるさと』の記憶を繋ぐ地域教育」(仮)

19:45-19:50 Q&A

19:50-20:20 アイデアワーク「『ふるさと』の記憶を繋ぐ、未来を担う」(仮)

20:20-20:30 発表タイム

20:30-20:35 登壇者コメント

20:35-20:40 Fw:東北活動紹介

20:40-20:45 閉会メッセージ/集合写真撮影

20:45-21:00 交流タイム