[vol.10] 心も体も健やかになる「まちのリビング」をつくるには?

~ 地域の人々と心と体の健康ために「コミュニティカフェ」ができること~

 「地域の人々の憩いの場をつくりたい」。そんな思いで、震災後の岩手県陸前高田市に生まれたのが「りくカフェ」です。コミュニティカフェは地域の人々に何ができるのか。りくカフェから理事の3名をお迎えして、健康やコミュニティについて考えました。


~ 健康と生きがいづくりの場でありたい ~

 インプットトークでは、りくカフェを運営する理事の鵜浦淳子さん・及川恵理子さん・吉田和子さんが順に登壇しました。りくカフェは行政や建築家などさまざまな人が関わり、地域の人々が主体となって開いたコミュニティカフェです。主な事業として「健康ランチの提供」と「スマートクラブの運営」を行っています。「健康ランチ」は、旬の食材を使い、栄養バランスや塩分・カロリーを考慮した週替わりのランチを通じて、美味しく健康的な食事を提供しています。「スマートクラブ」では健康と生きがいづくりの場として、簡単なストレッチに加え、口腔ケアやヨガなどを教える連続講座を開催し、2014年以降、修了者は100人ほどになりました。

 

 これからのりくカフェの在り方として、「地域課題として挙げられる『健康』と『コミュニティの再生』にこれからも取り組みたい。将来的にはそれぞれが自分の健康に意識を持ち、いろいろなことに積極的に参加することで孤立がないようにしたい」と話しました。

 

りくカフェ>>

 


 インプットトークの最後には「健康ランチ」で出している深炒り玄米が提供され、参加者は試食を楽しみました。「たくさん噛むことも健康のうちです」というアナウンスから、いつもより意識的に噛む人が多かったかも?



~ 健康とコミュニティの関係は? ~


 ミニアイディアソンでは「自分の健康、どうすれば維持できる?」と題し、「自分が心も体も元気でいるためにはどうするとよいか」「そのためにはどんなコミュニティがあるべきか」をグループごとに話し合いました。

 

 あるグループは、インプットトークで「スマートクラブには男性の参加があまりない」「りくカフェは夜の営業はしていない」という話があったことから、ひとりで暮らす男性がどうしたら来てくれるかを思案。そのためには夜にお酒を交える会を開き、飲み仲間ができることで、仲間同士でウォーキングをしたり、りくカフェに通い始めたりするきっかけになるのではないかと発表しました。ほかのグループからは、

・近所に行きつけの居酒屋やお店をつくることで、人と気軽に話せる場所をもつ

・朝に営業することで、ひとりでは通えない高齢者も家族に見送ってもらえる

・名前を知らなくても、毎朝のウォーキングで顔見知りになるところから始める。そういった気遣いをしあえる街が理想

といったアイディアが共有されました。

 

 登壇者の3名が発表に対して「夜のりくカフェなどヒントをもらいました。できる方法を考えたいです」と意気込みを語り、閉幕しました。健康は老若男女、誰にとっても切り離せないもの。「自身の健康を考える上でコミュニティに携わる」「コミュニティを通じて他者の健康に気を遣う」など、「コミュニティ」をキーワードに健康を考えてみてはいかがでしょうか。

 



テキスト:泉友果子